ビットの破損対策(材料と熱処理の見直し)

金属熱処理ソリューションの田中です。
今回は部品破損の相談があったのでご紹介します。
材料はSCM435、熱処理は浸炭焼入をしていたそうですが
想定以上に早く破損したとのことです。
今回の場合、浸炭焼入れ条件に問題はありませんでした。

原因としては浸炭では炭素量が多すぎるが故に
材料全体が硬くなっている一方、脆い状態になっており
破損が生じたことが考えられます。

使用環境にもよりますが、
より粘り強い材料選定を行うことで
改善できる可能性があります。

今回は炭素量0.5%前後含有の材料(SUP9、SCM440、SKS4等)を選定し、
いずれもズブ焼入れでHRC50~54、
摩耗に強くしたい場合HRC54~58に設定することを提案させて頂きました。

金属熱処理ソリューション
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