止まり穴形状の内径を浸炭させたい

金属熱処理ソリューションの田中です。
浸炭の問い合わせで多いのが、止まり穴の内径が
表面と比較して浸炭層が浅いというものです。
浸炭は一般的にガス浸炭法が用いられますが、
浸炭ガスが行きわたらずに浸炭の入りが悪かったり、
止まり穴の冷却が悪くなっていることが考えられます。

対策としては
液体浸炭や真空浸炭が挙げられますが、
コスト、納期、量産性にそれぞれ一長一短があります。
金属熱処理ソリューションでは案件に応じた最適な解決方法を
ご提案しますので、お困りの際は是非お問合せ下さい。

金属熱処理ソリューション
http://www.ht-solution.jp

SKHの歪みを抑えたい

金属熱処理ソリューションの田中です。
今回は高速度鋼(ハイス鋼)のアンダーハードニングについて紹介します。

アンダーハードニングとは
あえて通常よりも焼入れ温度を低く設定することで、
歪みを抑えながら靭性を得ることを狙ったものです。
ただし通常よりも合金固溶量が減ることで硬さが入らず
本来の機械的特性も得られないことから、
あまり行われる処理ではありません。

例えばSKH51の場合金属熱処理ソリューションでは
通常、加熱温度約1200℃から焼入れを行っています。
しかし以下の場合はアンダーハードニングを相談する場合がございます。
■形状的(薄い、細長い)に歪みが大きく出る可能性が高い場合
■図面上の公差を外れる可能性が高い場合

過去に実施した検証では以下のような結果になっています
1100℃⇒歪みの低減が認められた HRC60~61となった
1030℃⇒歪みの低減が認められた HRC58~59となった
(試験片:φ100×1mmのSKH51)

もちろん他にも材料、加工方法を見直す、
熱処理のセット冶具を見直す、応力除去焼鈍を実施するなど
歪みの低減につながる方法はありますので一度ご相談下さい。
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