SUS低温焼鈍承ります

金属熱処理ソリューション担当の田中です。
今回はステンレスの低温焼鈍についてご案内します。

SUS304に代表されるオーステナイト系ステンレスは加工後、低温焼鈍を行う場合があります。オーステナイト系ステンレスは加工硬化しやすく、SUS301でHV500程度、SUS304でHV400程度になります。しかし硬化は応力が加わっている状態でもあるため、加工硬化したまま使用すると、経年変化による悪影響が発生する可能性があります(クラックやサビなど)。

本来は固溶化処理をして加工応力を除去することで対策しますが、硬度はHV200以下になります。そのため、硬度と応力除去を両者ほどほどに確保する目的で低温焼鈍を行う場合があり、おおよそ250~480℃程度の低い温度域で検討します。しかしながらこれは例外的処置のため、あくまで理想は固溶化することであることにはご留意下さい。

金属熱処理ソリューション
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ハイス材の焼入れ歪みについて

金属熱処理ソリューション担当の田中です。
ハイス材は多くの合金元素を含有するため
焼入れ焼き戻しにより高い硬度と靭性を付与することができます。
しかし一般的な鋼材より熱処理温度が高いため
一度発生した歪みが矯正が難しいリスクが存在します。
金属熱処理ソリューションでは焼入時点の歪を抑制する
セッティングを行っていますので、歪みでお困りのお客様は一度お問合せ下さい。

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熱処理時の酸素分圧が測定可能です

金属熱処理ソリューション担当の田中です。
真空熱処理では、排気ポンプで炉内空気を排出させ、低真空から高真空までの圧力をつくり処理を行っております。
それでも全く酸素の無い雰囲気を作り上げることは出来ないため、
その残留酸素分圧の計測を金属熱処理ソリューションでは対応しています。
10^-3paという高真空下でも使用でき、10^-30atmO2までの計測が行えます。
1atmが1気圧になりますので非常にわずかな酸素まで検出可能です。
特に酸素との反応を嫌う材料や製品に着色が発生してしまった際に使用し、炉内環境に異常が出ないか確認可能です。
特に自動車メーカー様の試作処理で重宝しており、
この機器を所有しているからこそ、ご用命いただいている案件もございます。
是非お問合せ下さい。

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ビットの破損対策(材料と熱処理の見直し)

金属熱処理ソリューションの田中です。
今回は部品破損の相談があったのでご紹介します。
材料はSCM435、熱処理は浸炭焼入をしていたそうですが
想定以上に早く破損したとのことです。
今回の場合、浸炭焼入れ条件に問題はありませんでした。

原因としては浸炭では炭素量が多すぎるが故に
材料全体が硬くなっている一方、脆い状態になっており
破損が生じたことが考えられます。

使用環境にもよりますが、
より粘り強い材料選定を行うことで
改善できる可能性があります。

今回は炭素量0.5%前後含有の材料(SUP9、SCM440、SKS4等)を選定し、
いずれもズブ焼入れでHRC50~54、
摩耗に強くしたい場合HRC54~58に設定することを提案させて頂きました。

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熱処理時の治具と製品のくっつき対策

金属熱処理ソリューションの田中です。
主に真空熱処理において高温に達する処理では
製品と治具がくっついてしまうことがあります。

くっつきは少しの力で取れますが
表面にわずかに相手材の成分が付着するため
後加工で研磨等行わない場合は対策が必要となります。

対策方法は製品によって治具の形状や熱処理条件が変わるため
案件に応じてご提案させて頂きます。

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ベーキング処理を承ります

金属熱処理ソリューションの田中です。
ベーキング処理とは金属材料の加工時やメッキ膜に含まれる
水素、その他不純物を加熱によって除去する脱ガス工程です。

一般的には200℃付近の加熱ですが
試作材などでそれよりも高温を希望されるお客様もいます。
金属熱処理ソリューションでは温度&時間指定はもちろん、
鋼材に限らず金属粉末にも対応しています。
脱ガスが目的かつ処理後に酸化させたくない場合は
真空熱処理炉を使う選択肢もありますので
まずはご相談下さい。

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アルゴン雰囲気の熱処理承ります

金属熱処理ソリューションの田中です。
アルゴン、水素、窒素など、各種ガス雰囲気での熱処理に対応しています。
初めに真空ポンプで脱気を行いガスを封入します。
加熱温度や保持時間も任意に指定可能ですので
試験材の検証等にご活用下さい。

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線材、コイル材の焼鈍承ります

担当の田中です。
金属熱処理ソリューションでは
大型のバッチ炉を保有していますので
ステンレス、銅、アルミ等のコイル材の焼鈍を
一度に複数行うことが可能です。

例:真空熱処理炉の場合の有効寸法
縦1300mm×横1300mm×奥1650mm 耐荷重1.5t/グロス
http://www.heat-treatment.jp/heat_treatment.html

複数一度に処理することでコスト低減が可能ですので
お見積りからお気軽にお問合せ下さい。

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ボンデ被膜が真空炉に与える悪影響

金属熱処理ソリューションの田中です。
鍛造で使用されるボンデ皮膜は熱処理により溶解や炭化を起こし製品表面に残存します。
大気炉やガス雰囲気炉(浸炭炉含む)では熱処理後にショットブラスト等で
酸化スケールとボンデ被膜を一緒に除去するため何ら問題はありません。

しかし真空炉でボンデ被膜付の製品を熱処理すると
炉内に拡散して炉壁やヒーター、配管内などに付着します。
これにより真空炉としての清浄な炉内環境を汚染する他、
真空ポンプ等の設備に深刻なダメージを与え
製品変色や設備故障の原因となります。

対策として真空熱処理では事前にボンデ皮膜を除去する工程が必須となります。
除去にはショットブラストが一般的ですが、アルカリ洗浄⇒酸洗で洗浄する方法があります。
ボンデ処理した製品をご依頼の際は必ず事前にお知らせ頂きますようお願い致します。

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熱処理時の製品同士のくっつき、接合を防ぐ方法

金属熱処理ソリューションの田中です。
SUSの固溶化や焼入れ時に製品同士がくっついて不良になったことはありませんか?
温度、保持時間、表面状態、圧力、形状、真空度等
様々な要因が絡んで製品同士のくっつき(拡散接合といいます)が発生します。
金属熱処理ソリューションでは対策案を各種蓄積しているため、
お客様の案件に応じて最適な条件設定をお手伝いします。
くっつきでお困りのお客様は是非お問合せ下さい。

金属熱処理ソリューション
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