ハイス材の焼入れ歪みについて

金属熱処理ソリューション担当の田中です。
ハイス材は多くの合金元素を含有するため
焼入れ焼き戻しにより高い硬度と靭性を付与することができます。
しかし一般的な鋼材より熱処理温度が高いため
一度発生した歪みが矯正が難しいリスクが存在します。
金属熱処理ソリューションでは焼入時点の歪を抑制する
セッティングを行っていますので、歪みでお困りのお客様は一度お問合せ下さい。

金属熱処理ソリューション
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熱処理時の酸素分圧が測定可能です

金属熱処理ソリューション担当の田中です。
真空熱処理では、排気ポンプで炉内空気を排出させ、低真空から高真空までの圧力をつくり処理を行っております。
それでも全く酸素の無い雰囲気を作り上げることは出来ないため、
その残留酸素分圧の計測を金属熱処理ソリューションでは対応しています。
10^-3paという高真空下でも使用でき、10^-30atmO2までの計測が行えます。
1atmが1気圧になりますので非常にわずかな酸素まで検出可能です。
特に酸素との反応を嫌う材料や製品に着色が発生してしまった際に使用し、炉内環境に異常が出ないか確認可能です。
特に自動車メーカー様の試作処理で重宝しており、
この機器を所有しているからこそ、ご用命いただいている案件もございます。
是非お問合せ下さい。

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ビットの破損対策(材料と熱処理の見直し)

金属熱処理ソリューションの田中です。
今回は部品破損の相談があったのでご紹介します。
材料はSCM435、熱処理は浸炭焼入をしていたそうですが
想定以上に早く破損したとのことです。
今回の場合、浸炭焼入れ条件に問題はありませんでした。

原因としては浸炭では炭素量が多すぎるが故に
材料全体が硬くなっている一方、脆い状態になっており
破損が生じたことが考えられます。

使用環境にもよりますが、
より粘り強い材料選定を行うことで
改善できる可能性があります。

今回は炭素量0.5%前後含有の材料(SUP9、SCM440、SKS4等)を選定し、
いずれもズブ焼入れでHRC50~54、
摩耗に強くしたい場合HRC54~58に設定することを提案させて頂きました。

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エネルギーコスト増大について

金属熱処理ソリューションの田中です。
電気代(ガス代も)の値上げが止まりません。
問題となっているのは燃料費調整単価で、
発電燃料の輸入価格が毎月反映して電力会社から算出されています。

燃料費調整額は燃料費調整単価×使用電力量(kWh)で求められます。

熱処理業者はエネルギー大量消費産業のため
事業規模にもよりますが、例えば月の使用電力が50万kWhの会社とすると
燃料調整単価が1円上がるだけで50万円の値上げとなります。

2021年1月と比較すると2022.7月の差は単価8.6円/kWh。
8.6×50万kWh=月430万円値上がりしたことになります。
今後冬にかけて更に高騰する予測もあり、
もはや企業努力で吸収するという次元ではない異常事態で、
体力が無ければ廃業を検討する水準と言えます。
当然、全国の同業者が同じ状況と思われます。

つきましてはお客様には値上がりした電気代を
速やかに反映せざるを得ない危機迫った状況となっており、
どうかご理解とご協力をお願い申し上げます。

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YXR3の焼入れ承ります

金属熱処理ソリューションの田中です。
YXR3等のハイス鋼、高速度鋼の焼入れを
辞める業者様が増えているようです。

これらの材料は一般的な鋼材より高い温度での処理となり、
焼入後の焼戻しも工数を要します。加えて
エネルギーコストの上昇や受注量の減少から
採算が取れないことも背景にあるようです。

金属熱処理ソリューションでは
引き続きハイス鋼の焼入れを承っていますので
依頼先でお困りのお客様は是非お問合せ下さい。

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チタン材の窒化処理承ります

金属熱処理ソリューションの田中です。
チタン材は鉄と比較して強度と耐食性に優れかつ軽いと言われていますが、
強度は言い換えるとねばり強さのことを指すため、
耐摩耗性という観点ではむしろ劣るという弱点があります。

そこで耐摩耗性を付与して弱点を克服するために
表面を硬くする処理を行うのですがこれには様々な方法があります。
今回はその中でも「窒化」のご案内となります。

窒化の利点としては他の硬化方法と比較して
安価にある程度の硬度が付与できる点です。
具体的にはHV1200以上は確保可能です。

しかしチタンの窒化の処理条件は少し特殊になるため
一般的な鉄と同じ処理条件で窒化を行うことは推奨しません。
弊社ではチタン専用の窒化処理を承っていますので
まずはお見積からご検討下さい。

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熱処理時の治具と製品のくっつき対策

金属熱処理ソリューションの田中です。
主に真空熱処理において高温に達する処理では
製品と治具がくっついてしまうことがあります。

くっつきは少しの力で取れますが
表面にわずかに相手材の成分が付着するため
後加工で研磨等行わない場合は対策が必要となります。

対策方法は製品によって治具の形状や熱処理条件が変わるため
案件に応じてご提案させて頂きます。

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ベーキング処理を承ります

金属熱処理ソリューションの田中です。
ベーキング処理とは金属材料の加工時やメッキ膜に含まれる
水素、その他不純物を加熱によって除去する脱ガス工程です。

一般的には200℃付近の加熱ですが
試作材などでそれよりも高温を希望されるお客様もいます。
金属熱処理ソリューションでは温度&時間指定はもちろん、
鋼材に限らず金属粉末にも対応しています。
脱ガスが目的かつ処理後に酸化させたくない場合は
真空熱処理炉を使う選択肢もありますので
まずはご相談下さい。

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